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概念と現実のインターフェースづくり

多くのビジネスパーソンは、経営学を「使えない」学問だと思っていると思います。

でも、経営学はほんとは「使える」学問なんです(時間と空間をこえて使える、いちばん使えるものです。ぼくの知る限り)。

理論は、概念(原因)と概念(結果)の関係なので、図でいう上側です。

今すでにある理論は、過去の研究者たちによって、現実のデータに基づいて抽象化・理論化されたものです。一般的に広く知られているような理論は、さまざまな現実のデータで批判的に何度も検証され、その検証に耐え抜いて、なお残っているものです。ですので、現実から概念の方向の結び付きは、(程度問題はあるとはいえ)おおむね問題ないと考えていいと思います。

多くの人にとってむずかしいのが、今あるその理論を、その理論が抽象化・理論化されるときに使われた現実以外の現実(理論を使う人が対面している現実)に適応するときです(概念から現実の方向)。

理論を現実に適応する(図の下側におろす)には、理論を自分で理解して、自分の直面する現実に、自分で考えて、原因と原因変数、結果と結果変数それぞれを厳密に対応させていかなければなりません(むずかしくは構成概念妥当性が高い方がいいよね、みたいにいいます)。

その訓練を受けたことがある人が日本には極端に少ないから、「経営学って使えねぇ」と思われているのだと思います(訓練されてなければ使えるはずがないのは当たり前なので、完全に経営学サイドの問題ですね。ごめんなさい)。

これからWATNEYでは、概念と現実のインターフェースづくりを行っていきます。お楽しみに。

これで日本経済もきっとやっと復活します。よかった。

サービス開始にあたり

WATNEYは、webで経営学を(メインに、社会科学を広く)学ぶことができるサービスです。

経営学ですから、実際の経営者の方に、実際の経営で活用していただける知を提供したいと考えています。

ですけれども、「明日からすぐ使える知識」や「この公式に当てはめれば経営上の問題は解決します」といったものは、あまり多く提供できないと思います。

経営上の問題解決に使える、「レシピ」「公式」「答え」といったものを欲しがる人が多くいることは分かっているのですが(それに、あればもちろん僕も欲しいと思うんですが)、おそらくそういったものは、少なくとも経営学界隈には、あまり多くは存在しないような気がしています。

・夕食に肉じゃがを作る→「肉じゃがのレシピ(公式、答え)」をさがす
・羽生善治さんと将棋を指す→「羽生善治さんに将棋で勝てるレシピ(公式、答え)」をさがす

上は上手くことが運びそうですが、下は上手くいきそうな気があまりしません。

どちらかというと、経営学を学ぶときに多くの人がおちいりがちなのが、下のような状況な気がしています(とくに経験豊富で優秀な方ほど、そうなりやすい気がしています)。

経営も将棋と似ているところがあって、「相手がいる」ということがありますよね。

相手がいるので、「こうすれば絶対こうなる」ということが言いにくいんです(しかも、経営だと、お客さんや同業他社さんなど、色々たくさんの関係する人々がいます。たぶん将棋の対戦相手よりもたくさん)。

ですので、「羽生善治さんに将棋で勝てるレシピ(公式、答え)」をさがして、「羽生善治さんに将棋で勝てるレシピ(公式、答え)」が無いなら、そんなのまったく役に立たないよ、といった考え方ではない方がいいと思っています。

それよりも、「まあ、羽生善治さんに将棋で勝てるかは分からないけれども、将棋を一緒に指しながら考えていきましょうよ。少なくとも今よりも強くなるための方法はありますし、それになにより、将棋を指すってすごく楽しいことじゃないですか」といった姿勢でわれわれはおりますので、これから一緒に学んでいくことができれば、とてもうれしく思います。

株式会社 解ける問題
長地 一紘

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